「タープ」という名前、聞いたことありますか?キャンプ未経験の方にはあまり馴染みがないかもしれませんね。
けれど屋外のイベント等でよく使われている物なので、殆どの方は見掛けたことがあると思います。

タープは屋根代わりになるもので、キャンプにおける快適なリビング空間を作る上でとても大切な役割を果たします。
更にタープを張ることによってサイトの雰囲気もぐっと良くなります。
今回はそんなタープの役割やタープの種類、初心者におすすめの商品をご紹介していきたいと思います。
キャンプにタープは必要?

そもそも、キャンプにタープって絶対必要なものなのでしょうか?


実際キャンプ場でタープを使ってない人も見かけます。なければないでなんとかなりそうですが、こんな風に困ったことになる場合もあります。
雨やまないとタープないから焼肉できないんですが…
止むのまだですか…— 加賀 / バイク垢 (@riderkaga) July 9, 2018
https://twitter.com/yoshi_77x/status/1041199598017032192
なかなか調理を始められないのも困りますし、ジュージューやってる途中でザーッと降ってきてもちょっと悲惨ですよね。
タープはキャンプを快適に過ごすための必須アイテムです。では、具体的にどんな役割があるのか見ていきましょう。
タープの主な役割4つ
日陰を作る
日陰のないサイトだと夏はめちゃくちゃ暑いです。テント内で休憩しようと考えていても、実はテントって熱がこもってすごく暑くなるんですよね。とても中にはいてられません。
夏のキャンプには紫外線や熱中症対策にタープは必須。また、食材を傷めない為にもタープで日陰を作ってやることは大事です。
奥多摩にキャンプに行きたかったのだが、バーベキューで妥協した
日差しがあり、日向だと暑い
やっぱタープ有能だわ pic.twitter.com/QOBNrsoyON— SUZUKI TakaHAL (ノリオ) (@hal666) February 2, 2019
雨除けになる
タープの一番の役割ですね。山の天気は変わりやすく、いつ雨が降るか分かりません。
不運にも雨が降ってしまった場合、タープがないと食事に困りますし、ずっとテントの中に籠ってないといけません。
雨天時のテントの設営や撤収にもタープが活躍してくれます。
タープに車をドッキングしたらタープ以外の荷物は雨に濡れずに積込できるので撤収らくちん
— ねこ鍋@ฅ้้้้^•ﻌ•^ฅ้้้้ (@Hamache9801) January 19, 2019
虫除けになる
タープの種類については後でご説明しますが、スクリーンタイプのものだと虫をシャットアウトすることも可能です。
木の上から毛虫が落ちてくることもあるので、屋根だけのタープでもあった方が虫除けになります。
https://twitter.com/uba0721/status/999897025515700225
夜露をしのぐ
キャンプをしたことが無い人には想像がつかないかもしれませんが、朝起きたらテントや外に置いていた物がびしょびしょ…なんてことはよく起こるんです。
その原因のひとつに「夜露」があります。夜露とは空気中の水蒸気が夜間の冷えで水滴化して物体に付着したものです。
夕方から急激に気温が下がる春•秋•冬は夜露がひどく、夏場でも標高の高いところでは夜露が降ります。
雨も降ってないのに朝起きたらイスがびしょびしょで座れない、なんてちょっとテンション下がりますよね。テントが濡れてしまうと乾かすのが大変ですし。
夜露から荷物やテントを守るためにもタープはあった方がいいと思います。
https://twitter.com/Wahaha52550433/status/1049123670939951105
タープの種類
アウトドアでよく見るタープの種類には、「スクリーンタープ」、「ヘキサタープ(六角形)」、「ワンタッチタープ」があります。
他にもレクタタープ(長方形)等がありますが、設営が難しくあまり初心者には向かないかなと思うので、ここでは割愛します。
スクリーンタープの特徴

出典 coleman
スクリーンタープとは、このように四面を蚊帳のようなメッシュで囲まれているタイプの物。主に次のような特徴があります。
- 虫が入りにくい。
- よほどの大雨でない限り濡れない。
- プライバシーを確保できる。
- メッシュを閉めれば寒さをしのげる。
- 開放感に欠ける=夏は暑い。
- 設営に時間がかかる。
- 窮屈感がある。
- オープンタイプと比べて高価。
中で子供を安全に遊ばせておいたり着替えたりもできるので、ファミリー向けかなと思います。
雨が降っても濡れないので、子供に風をひかせないためにもこのタイプの物はいいですね。寒い時期のキャンプなら特に重宝しそうです。
☆ランタンはロマン☆
夏の夜の虫対策としてはランタンの明るい光を遠ざけるか虫除けスプレーやスクリーンタープを利用すると良い
スクリーンタープが最強!!!— アウトドア大好き@もり男 (@morio5848) February 19, 2019
冬はスクリーンタープがあるとその中に籠もれるからいいよなぁ。カンガルースタイルってのをやってみたい
— 393 (@wakinikeri393) December 24, 2018


一旦虫が入ると追い出すのが難しいという声があるので、開け閉めの際に注意が必要。
ヘキサタープ(六角形)の特徴

ヘキサタープとは、一枚の布で屋根を作るオープンタイプのタープです。屋根の形がいびつな六角形(ヘキサゴン)なのでこの名前が付いています。
通常は2本のポールで立ち上げ、ロープで固定します。以下、ヘキサタープの特徴です。
- 開放感がある。
- 設営と撤収が簡単。
- コンパクトになる。
- 色々な張り方ができる。
- 比較的値段が安い。
- 雨が強いと濡れる。
- 寒さを凌げない。


ワンタッチタープの特徴

イベントなどで目にする機会の多いのがこのタイプ。フレームを開いて屋根を乗せ、脚を伸ばすだけで簡単に設営できるのが一番の魅力です。
画像のようにサイドシート付の物であれば横からの日差しや雨を防げます。
ワンタッチタープの特徴はこちら。
- 設営が簡単。
- 圧迫感が少ない。
- 重くてかさばる。
- 風に弱い。
ワンタッチタープは風の影響を受けやすく、強い風が吹くと転倒などで思わぬ事故につながる可能性があります。使用する際は しっかりペグを打ってアンカリングする必要があります。
初心者におすすめ種類は?
3つのタープの特徴についてご紹介しました。
それぞれにメリット•デメリットがありますが、この中で初心者がキャンプで使うのにおすすめなのは、スクリーンタープとヘキサタープです。
ワンタッチタープは初心者でも簡単に設置できるという大きな魅力がありますが、風に弱いという弱点があります。
強い風が吹いてポールが折れるなんてこともありますので、いつ強風が吹くか分からない泊まりのキャンプではちょっと不安があります。
https://twitter.com/kareinaru10/status/1051460579754274816
では、スクリーンタープとヘキサタープでは一体どちらがいいのか?
個人的には暑い時期ならヘキサタープ、寒い時期ならスクリーンタープが最適だと考えています。
2種類を使い分けているキャンパーさんも多くいらっしゃいますが、最初から2つも無理なので、自分がこれから主にどの時期にキャンプするかを考えて決めるのが一番だと思います。
タープを選ぶときのポイント
人数に合わせた大きさを選ぶ
①スクリーンタープの場合
テーブルやイスをセットすると考えた場合、3~4人で使うなら330X330cmを目安に考えてください。
②ヘキサタープの場合
同じくテーブルやイスをセットすると考えた場合、3~4人で使うなら450X450cmを目安に考えてください。
ただヘキサタープの場合、小さいサイズだと想像以上に日陰面積が狭くなります。
風除けや雨除けの為に角度を急にすることもでてくると思いますが、その際小さいのだと居場所がなくなってしまいます。
なので、なるべく大きめのものを選ぶことをお勧めします。
ただしあまりにも大きいものは設営が大変なので、大人数の場合は小さめのを2つ合わせるのがおすすめ。
テントとの組み合わせをイメージする
キャンプの場合、タープは必ずテントとセットで使用するもの。どのようなデザインの物が合うか、レイアウトをイメージして選べば失敗を防げます。
他のキャンパーさんなどを参考にしてみるのもいいと思います。
テントとかタープとか張っても大丈夫な公園でこの前買ったタープの試し張りをしてみた。
ムーンライト3とイメージ通りの組み合わせが出来る事を確認した。 pic.twitter.com/mvJr3cyxYQ— ずかしほΔ(元KΛZZ) (@kazz_star) February 13, 2019

耐水圧
耐水圧とはタープの生地がどれだけの水圧に耐えられるかを表すもの。数値が高いものほど強い雨にも耐えられるということになります。
一般的なタープの耐水圧は1,000~3,000mmとなっています。
これについては「高ければよい」という訳ではありません。耐水圧性能が高ければ通気性は悪くなるし、値段も上がります。
市販のタープなら雨が染みてくるということはないので耐水圧はそこまで気にせず、予算に合ったものを選ぶと良いでしょう。
遮光性
タープには日差しを遮る目的もあります。特に夏場は日差しが強いですから、しっかり遮光できるものを選んでください。
遮光性はタープの生地の厚みと色によって決まってきます。基本的には生地が厚く濃い色の物ほど遮光性が高い傾向にあります。
中には裏地をシルバーコーティングしているものや、UVカット加工されているものも出ていますので、その辺りもチェックしてみてください。
夏にキャンプをするなら、遮光性を一番に考えて選びたいですね!
結露がすごいけどアルミ蒸着タープの保温性と遮光性は異常なので、来年は本格的に流行るといいなあ(;´Д`)
— 廃墟/怖音 (@haioku) November 9, 2018
タープは所詮布っきれなんでテントほどスペック求める必要ないよ。ただ遮光性だけは評判見といた方がいいかも。モンベルのは安いし遮光性もあるしオススメ。あと形は絶対ヘキサタイプがいい。風にも強いし目隠し性能も高いんで
— ガント (@gaunt_ore) June 10, 2018
スクリーンタープ選びのその他のポイント
スクリーンタープに関しては、その他にも押さえておきたいポイントが2つあります。
- 設営しやすいかどうか。
- フルクローズ可能かどうか。
スクリーンタープの場合はヘキサタープに比べて設営に時間がかかります。
初心者の方や設営に時間をかけたくないという方は、ワンタッチタイプで楽に設営できるものを選んでみるのもありですね。
ただし、耐久性が低いというデメリットもありますので、それを踏まえた上で検討してみてください。
また、寒さ対策.雨対策を考えて、フルクローズできるタイプの物がおすすめです。

初心者におすすめのタープ5選
以上のことを踏まえた上で、初心者におすすめのタープをご紹介したいと思います。
おすすめのスクリーンタープ
まずはスクリーンタープから。こちらクイックキャンプのワンタッチスクリーンタープQC-ST300
「簡単ワンタッチ!90秒設営」というのウリにしています。300x300cmなので大人3人または大人2人+子供2人にピッタリな広さ。
生地はUVカット済み、耐水圧1,000mm。フルクローズ・フルメッシュ仕様、2面は巻き上げて解放可能!コスパ良しの商品です。


もうひとつのおすすめは、人気のコールマンのタフスクリーンタープ400

おすすめのヘキサタープ
続いて、ヘキサタープのおすすめをご紹介します。ひとつめはこちら、DODトリコロールタープTT5-89
420X420cmサイズ、耐水圧2,000mm。コンパクトに収納できるので持ち運びが便利で設営も簡単。
UVカットUPF50+と、肝心の日差しを遮る効果にも期待できそうです。更に嬉しいのが7,000円以内というお手頃価格。
ポイントはなんといってもこのカラー。落ち着いた色合いのタープが多い中、これなら目立つこと間違いなし!
お子様が遠くからでも見つけられるので、ファミリーキャンプにはうってつけです。
https://www.instagram.com/p/BmLPMxulcGr/
続いてのおすすめはロゴス neos ドームFITヘキサタープ 4443-N
最後のおすすめはこちら、コールマンのXPヘキサタープ/MDX
460×435cmの広々サイズ、耐水圧1,500mm。
画像を見てもらえたら分かると思いますが、ポールがそれぞれ2本ずつクロスされた状態で立っていますよね。
このクロスポールを採用することで安定感が増し、簡単設営を可能にしました。
更にはこれらのポールを広げることによって高さ調整が可能。また付属のサイドポール2本を使えば、少し違う形で使用することもできます。
こちらも公式動画で設営方法をご確認ください!
どのメーカーの物でも言えることですが、タープに付属するペグは頼りなく、設営場所によっては役に立たない場合があります。別途購入して予備を持っていくことをお勧めします。また、ハンマーが付属する場合もありますが、こちらも使い物にならないので別途購入が必要です。
まとめ
- タープはキャンプを快適に過ごすために欠かせないもの。
- タープには日除け•雨除け•虫除け等の効果がある。
- 初心者がキャンプで使う場合、スクリーンタープとヘキサタープがおすすめ。
- タープ選びのポイントは大きさ•テントとの組み合わせ•遮光性•設営のしやすさ。
タープについての説明やおすすめの商品をご紹介してきました。どんな物が自分に合ってるか、何となくイメージが湧いてきたでしょうか?
タープがひとつあるだけで、サイトの雰囲気がぐっと良くなります。また色々な張り方ができるので、慣れてきたら研究してアレンジするのも楽しみのひとつ♪
みなさんもキャンプの際にはタープをうまく活用してみてはいかがですか?
